この対談では、2020年に提唱された「個人の時代」という考え方が、2025年現在においても重要なのかについて議論されています。
当初、「個の力」を持つ人がフリーランスとして活躍する時代が来ると述べられていましたが、2025年の視点では、必ずしも全ての人に「個」が良いとは限らないという認識が示されています。
会社員でも優秀な人材は多く存在し、大きなことを成し遂げるには組織に属する方が有利な場合もあると指摘されています。
対談者の一人は、独立当初に戻るなら同じ道を選ぶとしつつも、成功している人は何らかの形で強みを発揮していると述べています。
優秀でも「個」にならない方が良いケースとしては、大きなことを成し遂げたい人が挙げられています。
大企業の幹部だからこそ経験できる世界もあり、年収が一定水準を超えると、フリーランスと会社員での金銭的な差は小さくなるため、面白さを重視する選択肢もあるという意見も出ました。
過去の著書の内容を引き合いに、高年収の会社員はフリーランスになった方が稼げるという意見は概ね変わっていないものの、会社員でも大きな仕事ができる可能性や、稼ぎ以外の価値観も考慮すべきだという考えが示唆されました。
また、「個」として名前を売る戦略について、実力に見合わないブランディングは逆効果になる可能性や、ファン層の質についても議論されました。
実力や実績があれば尊敬されるものの、そうでない場合は共感を呼ぶ層が限られるという見方も提示されました。
今後の個人の活躍において重要な要素として、ハードスキル（一定の技術）は習得に限界がある一方、ビジネスリテラシーやクリエイティブな能力が差別化につながると指摘されました。
特にAI技術の発展により、クリエイティブの価値が高まっているという認識が共有されました。
また、常に新しいトレンドにアンテナを張る力も、長く活躍するために重要であると述べられています。
対談の後半では、特定の人物のブランディング戦略を例に、必ずしもカリスマ的な将軍キャラでなくても、「個」として成功できる可能性が示唆されました。
最後に、ハードスキル習得後は、ビジネスリテラシーや最新トレンドへの感度を高めることで、より長く活躍できると結論付けられました。