融資戦略について:
- 不動産投資で最も重要なのは融資であり、良い物件を見つけることよりも優先順位が高い。融資さえつけば、多少良くない物件でも購入できる可能性がある。
- 自分の融資可能額から戦略を立てるべき。手元資金や年収によって購入できる物件の価格帯やエリアが決まる。
- 物件仲介業者のアレンジする融資(アパートローン)は初心者にはありがちだが、年収ベースでの融資枠に留まるため、規模拡大には限界がある(総額1~2億円程度)。
- アパートローンに対し、プロパーローン(事業性融資)は物件や借り手の状況を個別に審査するため、融資上限はない(自己資金の10倍程度が目安)。純資産が総資産の10%を切ると融資は難しい。
- 規模拡大のためには、純資産を積み上げ、プロパーローンを活用することが重要。
- 小原さん自身は、アパートローンで2億円程度まで借り入れた後、仕事を辞めて死ぬほど稼ぎ、純資産を増やしてプロパーローンによる規模拡大を実現した(自己資金1億円から総資産10億円へ)。
- 純資産を増やすには、物件を売却して売却益を得るか、ひたすら働いて稼ぐかのどちらか。
地震リスクについて:
- 巨大地震のリスクは認識しているが、過度に意識しないようにしている。
- 物件購入時は旧耐震基準(1981年以前)のものは避けるようにしている。新耐震基準であれば、震度7でも倒壊しにくいとされる。
- 古い物件には地震保険をかけるようにしているが、地震保険の保険金上限は5000万円までであるため、再建は難しい場合もある。
- 東日本大震災では、新耐震基準の鉄筋コンクリート造の建物は大きな被害が少なかった。
- リスクを考えすぎると事業が成り立たなくなるため、ある程度のリスクテイクは必要。
不動産投資の勝率について:
- 株式投資で95%の個人投資家が損していると言われるのに対し、不動産投資は短期売買をしなければ負けにくいと考える。
- 株は毎日価格が変動するため損益が明確になるが、不動産は価格が動きにくいため、持っていれば負けていないと感じやすい。
- 短期的な売買では不動産も勝率は低いだろうが、長期保有すればキャッシュフローも得られ、借金も減っていくため、勝ちやすい。
- 1億円で購入した物件を30年で返済する場合、10年後には借金が減っているため、購入価格より低い価格で売却しても利益が出る可能性がある。
- 持っている間にマイナスのキャッシュフローとなる物件は避けるべきだが、そのような投資スタイルもなくはない。
- 不動産投資は戦略の幅が広く、耐えれば負けないという側面があるため、勝率は高いと言えるのではないか。