このラジオ番組では、中林くみこさんの著書『独学で英語を話せるようになった人がやっていること』に基づき、効果的な英語学習法が解説されています。
番組で強調された最も重要な点は、英語学習においてインプットが9割、アウトプットが1割と、圧倒的にインプットが重要であるということです。
話せるようになるためには、まず大量の英語を聞いたり読んだりすることが不可欠であり、話す練習よりもインプットに重点を置くべきだとされています。
具体的なインプットの方法として、以下の2つが挙げられました。
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多聴: 海外ドラマを英語音声で視聴し、同時に英語字幕を表示することで、音と文字を結びつけながら学習する方法が推奨されています。内容の理解度は7〜8割程度で良く、分からない単語を全て調べるよりもストーリーを楽しむことが大切だとされています。1日の目安として、ドラマ1話分(約30分)から始めることが提案されています。ランゲージリアクターのような日本語・英語同時字幕表示ツールも補助的に有用であると紹介されました。
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多読: 英語の本を読むことも重要なインプット手段であり、多聴と同様に7〜8割程度の理解で読み進めることが推奨されています。文脈の中で自然に語彙を増やしていく効果が期待できます。初心者には小説よりもビジネス書の方がシンプルな英語が多い場合があることや、漫画も意外なほど有効であることが挙げられました。こちらも1日30分程度を目安とすることが提案されています。
多聴と多読を合わせて1日1時間程度継続することで、1年間でかなりのインプット量(1000時間聞く、50万語読む)に到達できると説明されました。
継続することの重要性も強調され、たとえ5分でも毎日英語に触れる習慣を作ることが大切だとされています。
インプットの質として、単語を個別に覚えるのではなく、「can I have a coffee please?」のようなよく使うフレーズを、使用する状況や場面とセットで丸ごと覚えることが推奨されました。
これにより、英語をいちいち日本語に訳さずに、英語のまま理解する処理能力が高まるとされています。
インプットがある程度蓄積された段階で、アウトプットとしてAI(チャットGPTなど)を活用する方法が紹介されました。
分からないことの質問、会話練習の相手、英語で書いた日記の添削などに利用でき、時間や場所を選ばずに気軽に練習できるメリットが挙げられました。
最後に、学習を継続するための最も重要なステップとして、自分が本当に楽しめるドラマや本を見つけることが強調されました。
また、旅行で使いたい、仕事でこうなりたいといった具体的な目標をイメージすることも、モチベーション維持に繋がるとされています。
この解説を通して、英語学習は義務感ではなく、楽しむことが重要であり、自身の「好き」という気持ちを入り口にすることで、効果的に英語力を伸ばせる可能性があるというメッセージが伝えられました。