本内容は、米国ETF（上場投資信託）を用いた資産運用について、特に「コツコツと定期買付を行うこと」によるメリットとその具体的な方法に焦点を当てて解説している。
最初に、ETFに関する初歩的な質問が取り上げられる。
質問者は株式投資を始めたばかりの初心者であり、米国ETFを積立てることのメリットや、自動積立が可能かどうかについて疑問を抱いている。
これを受けて、解説者は「米国ETFをコツコツと定期的に積み立てることは、初心者にも実行可能な資産運用の勝ちパターンの一つであり、非常に王道的で最適解に近い手法」と結論づけている。
その上で、ETFに関する基礎知識として、「投資信託」と「ETF（上場投資信託）」の違いについて丁寧に説明している。
投資信託は複数の投資家から資金を集め、運用のプロが株や債券に投資する金融商品であり、少額から始められる、リスク分散が図れる、手間がかからない（運用をプロに任せられる）というメリットがある。
一方で、ETFはこの投資信託を証券取引所に上場させ、株と同様に自由に売買できるようにしたものである。
ETFの特徴としては、主に次の2点が強調される。
第一に、ETFは株式と同様に市場でリアルタイムに売買できる一方で、自動積立設定には対応していない場合が多く、手動での買付が必要になる点が初心者にとってやや不便である。
第二に、一般的にETFは投資信託よりも運用コストが低いという利点がある。
さらに、米国ETFに関しては、アメリカの証券市場に上場しているETFを指すが、投資対象がアメリカ国内に限定されているわけではなく、世界中の株式や債券にも分散投資が可能であると説明される。
たとえば、VTというETFを購入すれば、全世界の主要株式約8,000銘柄に一括して分散投資できる。
また、米国ETFの魅力の一つとして、その運用主体の信頼性が挙げられている。
具体的には、ヴァンガード、ブラックロック、ステート・ストリートという世界的な資産運用会社3社が取り上げられ、これらが運用するETFは信頼性が高く、運用資産総額も日本の運用会社とは桁違いであるとされている。
これに対し、日本国内で一部話題となっている投資商品は「宣伝が上手なだけで中身が伴っておらず」、実質的には高コストで魅力に乏しい「ぼったくり商品」であり、投資対象として選ぶべきではないと強く主張されている。
最後に、資産運用の基本的な姿勢として、投資において最も重視すべきは「自分の資産を増やせるかどうか」という一点であり、情緒的な判断ではなく、実利と実績に基づいて選ぶことの重要性が説かれている。
投資対象を選ぶ際には、信頼性・低コスト・分散性・運用実績など、合理的な基準に基づいて判断するべきだと結論付けられている。
