この動画では、最近注目を集めている不動産投資信託(REIT=リート)について、投資対象としての魅力や仕組み、注意点などが解説されています。
リートは東京証券取引所に約60本が上場しており、投資家はその「投資口」を売買することで、不動産に間接的に投資することができます。
リートの最大の魅力は分配金利回りの高さであり、2024年時点では平均で約5%と、日経平均採用銘柄の平均配当利回り(約2.2%)を大きく上回っています。
これは、リートが利益の90%以上を分配金として投資家に還元すれば、法人税が実質的に免除される仕組みによるもので、課税後に配当される株式よりも高利回りになりやすいのです。
具体的なリートの仕組みとしては、投資家や金融機関から集めた資金を用いて、オフィスビルや商業施設、物流施設、住宅、ホテルなどの不動産に投資し、賃料収入や売却益を得ます。
そして、不動産の管理コストなどを差し引いた利益が投資家に分配されます。
例として紹介された「東急リアル・エステート投資法人」は、渋谷の「Qフロント」や「コーエツビル」、表参道の「ゴールドジム」など、実在の物件に投資しているリートです。
リートの資産運用方針は、それぞれのリートの運用会社が立地や家賃水準などを分析したうえで決定しており、その背後には「スポンサー企業」が存在しています。
スポンサーは物件情報の提供や運営支援などを行っており、どのスポンサーが付いているかがリート選びの重要な判断材料となります。
一方で、リートにはリスクも存在します。
リートの投資口価格は株式と同様に市場で変動し、分配金と価格変動の両方が投資リターンを構成します。
特に2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックのような経済危機時には大きく値下がりした実績があり、値動きの大きさがリートの特徴でもあります。
その背景として、リート市場は金融機関や海外投資家の保有比率が高く、個人投資家の参加が少ないため、相場が下がった際に支えが弱くなりやすいことが挙げられます。
このように、リートは安定した収益を期待できる一方で、相場混乱時の値下がりリスクがあるため、注意が必要な投資商品とされています。
全体としてこの動画では、「リートは高利回りの魅力があるが、個人投資家が少なく値動きが大きくなりやすい」という点を主な結論として伝えており、不動産投資に興味があるが資金が限られている人に対して、リートという手段があることを紹介しています。