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最高の福利厚生を備えるGoogleを退職する理由とは?

このインタビューでは、元YahooおよびGoogle本社勤務のソフトウェアエンジニアが、スタートアップ企業であるDatabricksに転職した背景やその理由、キャリア観、アメリカのIT業界における報酬制度の実態について詳細に語られている

まず、転職の主な理由は3つあり、「キャリアアップ」「報酬面の向上」「新しい知識の習得」が挙げられている。

アメリカでは、ソフトウェアエンジニアが3〜4年で転職することが一般的であり、それにより昇進のチャンスや新たな経験を得る傾向が強い。

本人もその流れに乗る形で、Googleでの経験を活かしつつ、次のステップを求めていた。

 

Googleでは、レベル3から始まり、1〜2年ごとに昇進してレベル5に到達した

ただし、レベル5から6への昇進は非常に難易度が高く、周囲のサポートやマネジメント能力が強く求められる

その過程でマネージャー職も経験したが、自分にはプレイヤーとして働く「IC(Individual Contributor)」の方が向いていると感じ、再び技術職に専念する選択をした。

報酬面では、Googleでのレベル5は年収3000万円相当であり、転職によってそれを下回ることはなく、むしろ報酬は上がったとのこと。

アメリカの報酬制度の特徴として、キャッシュとストックオプションによる複合的な構成があり、特にスタートアップでは後者の割合が高い。

スタートアップにおいては、入社時に大量のストックオプションを受け取り、4年間で分割して権利が付与される仕組みが一般的である。

多くのエンジニアがこの権利を得た後に新しい会社へ移ることで、また新たな報酬パッケージを得るというサイクルを繰り返している。

 

今回の転職先であるDatabricksは、AI領域も扱うが、主にデータアナリティクスやセキュリティ分野に強みを持つ企業であり、従業員数3000〜4000人規模の、いわば「整備されたスタートアップ」と呼べる企業である。

上場前(Pre-IPO)の企業であり、将来の株式価値の上昇も期待されている

このような企業に若いうちに参加し、スピード感のある開発や意思決定に関わる経験を積むことは、今後のキャリアにおいても重要だと語られている。

Googleのような大企業では福利厚生が充実しており、ジムやプール、食事の提供などアメニティも豊富であることから「一生ここで働きたい」と感じるほどの環境が整っている。

しかし、それでもあえて転職を選んだのは、「成長するためには環境を変え、自ら挑戦する必要がある」と考えたからである

 

また、転職時には複数社からのオファーを得ており、「自分が企業に求められている」という前提で報酬交渉を行うことがアメリカでは一般的である。

そのため、前職以上の報酬を得ることはそれほど難しくなく、報酬の比較や交渉もキャリア戦略の一環として意識的に行っている。

総じて、転職の決断は報酬や昇進だけでなく、自分の適性、学習意欲、今後のキャリアパス、そして仕事の環境すべてを総合的に判断して行われていることが読み取れる。

アメリカのIT業界においては、報酬体系や昇進制度、転職文化などが非常に合理的に設計されており、それに対応する形でキャリア戦略を構築していることが、本インタビューからは明確に伝わってくる。

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