新しいテレビを買うことにした。
最後にテレビを買ったのは2016年だ。今は2026年だから10年ぶりにテレビを買い替えることになる。
この10年間でテレビ業界にどのような変化があったのかは知らない。少なくとも今使っているテレビよりは間違いなく性能はアップしているだろう。
普段の地上波テレビを観る分には困らないが、YouTubeやAmazon Primeを視聴可能な機能は当然ながら搭載されていない。
今回テレビを買い替える主目的はこれらのサブスクサービスが搭載されたテレビを買うことだ。そのほかの機能はおまけだと考えることにする。
目次
テレビを片っ端から調べていく
低価格帯のテレビ
まずは各メーカーのテレビを一つずつチェックしていくことにする。
Amazonで「テレビ」と検索し、最上部に表示されたものから順番にチェックしていこう。
広告を除いて検索結果の一番めに表示されたのは山善の32インチのテレビだ。タイムセール中で価格が22,800円ということでかなり安い。過去1ヶ月で1000点以上購入されてましたという文字もある。
おそらく安いテレビは需要があるのだろう。細かい性能に目を通していく。
まず気になったのは、解像度が”ハイビジョン”ということだ。
ハイビジョン(1366×768)とは?
画面が横に1366個、縦に768個の「光る点(ピクセル)」で構成されていることを意味します。全体で約100万画素となり、現在市販されている薄型テレビの中では最も基礎的な(一番画素数が少ない)解像度です。
地上デジタル放送が始まった頃の標準的な画質ですが、現在主流となっている他の画質と比較するとイメージしやすいです。
他の解像度との比較
現在のテレビは、主に以下の3つの画質に分けられます。
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ハイビジョン(HD):約100万画素(1366×768)
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特徴: 一番手頃な価格帯。
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適したサイズ: 24〜32インチの小型テレビ。
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フルハイビジョン(FHD):約200万画素(1920×1080)
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特徴: ハイビジョンの2倍のきめ細かさ。ブルーレイディスクや、一般的なYouTubeの高画質動画の基準です。
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適したサイズ: 32〜40インチの中型テレビ。
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4K:約820万画素(3840×2160)
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特徴: フルハイビジョンの4倍のきめ細かさ。現在の大型テレビの主流です。
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適したサイズ: 40インチ以上の大型テレビ。
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私が現在使用しているテレビはハイビジョン相当です。新しく買い替えるならやはり今より高画質なフルハイビジョンにしたいところだ。正直なところでは4K画質に憧れている。地上波テレビ視聴だけではなく、Nintendo Switch 2やPS5のゲームも遊びたいからだ。
ハイエンドな最新ゲームをプレイするなら4K対応のディスプレイが求められる。
4K対応のテレビとなると、ディスプレイサイズが大きくなるので設置スペースとの兼ね合いも考えなければならない。室内のレイアウトを考えると、40インチ程度が限界だろうか。
おそらくこのテレビの低価格の理由はこの解像度の低さだろう。
解像度を気にしなければ機能は充実している。私が求めているネット動画対応のモデルだ。
高価格モデルのテレビ
それでは次に一気に性能アップしたソニーの55インチのテレビを見てみよう。価格差がどれほど性能に影響しているのかを調べてみる。
2026年モデルなので最新型のテレビと表現して差し支えないだろう。
価格はタイムセール中につき136,000円。先ほどの2万円のテレビと比較するとえらく高く感じる。
解像度は4Kでリフレッシュレートは60Hzだ。ゲームをするなら標準的なフレームレートでプレイできそうだ。妥協したくないなら120Hzのテレビを探すべきだろう。
私は過去にゲーミングモニターを探し回っていたことがあるので、この辺りに関しては少し知識がある。
対応インターネットサービスはGoogle TV、Hulu、Netflix、YouTube、プライムビデオといったところだ。YouTubeとプライムビデオがあれば満足だ。
Google TVが搭載されていれば、ネット動画や音楽、ゲームなどのあらゆるジャンルのアプリに対応しているようだ。まるでテレビの形をしたスマホだな。音声入力機能を使って検索やテレビ操作も可能。
Dolby ATMOSという技術が搭載していれば、専用スピーカーなしでも立体音響を楽しめるそうだ。ヘッドホンなしでも、まるで映像の中に入り込んだようなサウンドを体験できるだろう。
映像美や迫力のあるサウンドを推しており、感動体験が味わえることを売りにしているようだ。
4K120Hz対応のテレビ
最後に私が理想とする4K120Hz対応、各種ネット動画対応のテレビを調べてみた。
NETFLIX、Primevideo、Disney+、YouTube、U-NEXT、TVerに対応している。
4K液晶120Hz、Dolby Atmosにも対応。ゲームモードという謎機能も搭載している。
Dolby Atmosはソニー独自の技術かと思っていたがどうやら違うようだ。
Dolby Atmosとは
アメリカのDolby Laboratoriesが開発した技術。音響や映像技術を専門とする企業だ。映画館の音響システムなどで世界的にトップクラスのシェアを誇る企業。
前後左右だけではなく、頭上からも音に包み込まれるような、立体的でリアルな3D音響を作り出す技術。
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音が「上」からも降ってくる(高さの表現) これまでのサラウンド(5.1chなど)は、前後左右の「平面的な音の広がり」を作るものでした。Dolby Atmosはそこに「高さ」を追加しているため、雨が降る音や、ヘリコプターが頭上を通り過ぎる音などが、本当に天井付近から聞こえるようなリアルな感覚を味わえます。
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音を「物体(オブジェクト)」として自由に動かせる これまでは「右のスピーカーからこの音を出す」という風にチャンネルごとに音が割り当てられていました。Dolby Atmosでは、「鳥の羽ばたき」や「車のエンジン音」といった音の1つ1つを独立したデータ(オブジェクト)として扱い、3次元空間のどこにでも自由に配置したり、移動させたりすることができます。
テレビにおけるメリット
最近のテレビには、サウンドバーなどの外部スピーカーを買い足さなくても、テレビ内蔵のスピーカーだけでこのDolby Atmosの立体音響を疑似的に再現できるモデルが増えています。
映画館にいるような没入感で映画を楽しみたい方や、音の方向が重要になる最新のゲームをプレイする方にとっては、非常に魅力的な機能です。対応している映画(Netflixなどの動画配信サービスにも対応作品が多数あります)を再生すると、その真価を発揮します。
Dolby Atmosに対応している映画を探すのは難しそうですね。新しい技術ということもあり、過去の古い映画などは対応していないっぽいですね。
テレビの機能
等倍速・倍速
テレビの詳細な機能を調べていると、等倍速や倍速といった気になる表記を見かけたので疑問に思って調べてみました。
「等倍速」と「倍速」の違いは、一言でいうと「動きの速い映像が、どれだけ滑らかに(ブレずに)見えるか」という違いです。
テレビの映像は「パラパラ漫画」と同じ仕組みで、何枚もの静止画を連続で切り替えることで動いているように見せています。この「1秒間に表示するパラパラ漫画の枚数」が異なります。
等倍速(60Hz)とは?
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仕組み: 1秒間に60コマの画像を表示します。(日本の通常のテレビ放送と同じコマ数です)
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見え方: ニュースやバラエティ番組、一般的なドラマなどを見る分には全く問題なく、自然に見えます。
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弱点: スポーツやアクション映画など、カメラや被写体が激しく動く映像では、少し映像がぼやけたり、残像(ブレ)を感じることがあります。
倍速(120Hz・倍速駆動)とは?
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仕組み: テレビ本体のコンピューターが、元々の60コマの映像の「間」の動きを予測して新しいコマを作り出し、1秒間に120コマの画像を表示します。
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見え方: パラパラ漫画の枚数が2倍になるため、動きの速い映像の残像感が減り、非常に滑らかでクッキリと見えます。画面の下を流れるテロップの文字なども読みやすくなります。
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弱点: 等倍速のテレビに比べて、価格が高くなる傾向があります。
どちらを選ぶべき?
選ぶ基準は「普段どのような映像をよく見るか」によって変わってきます。
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「倍速」がおすすめな方:
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サッカーや野球などのスポーツ中継をよく見る
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アクション映画を綺麗な映像で楽しみたい
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画面サイズが50インチ以上の大型テレビを検討している(画面が大きいほどブレが目立ちやすくなるため)
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「等倍速」で十分な方:
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主にニュース、バラエティ、トーク番組を見ている
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テレビの価格(コスパ)を重視したい
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40インチ以下の小さめのテレビを検討している
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テレビの利用用途によって倍速、等倍速のどちらを選ぶべきかは異なるようです。
倍速の方が価格が高い傾向にあるようですが、Amazonの販売ページを確認してみると価格差はほとんどなく、同じ価格のものもあります。
では、倍速のテレビには何かデメリットが隠されているのでしょうか。
倍速テレビのデメリットについて調査
映像が安っぽく見えることがある(ソープオペラ効果)
動画編集や映像制作の視点から考えるとイメージしやすいのですが、映画やシネマティックな映像作品は、あえて「1秒間に24コマ(24fps)」という独特のパラパラ感で撮影され、それが映画らしい重厚な「味」を生み出しています。
倍速機能がオンになっていると、テレビが勝手に隙間を埋めて滑らかな映像(60コマや120コマ)に変換してしまうため、せっかくの映画がホームビデオや安価なテレビドラマのようにヌルヌルと動いてしまい、本来の演出意図が壊れてしまう現象が起きます。これを「ソープオペラ効果」と呼び、映画好きの間ではかなり嫌われる現象です。
映像処理のエラーによるノイズ
テレビの中のコンピューターが「前のコマと次のコマを比較して、その間の画像を予測して作る」という処理を行っています。 そのため、網目模様の服を着た人が素早く動いたり、紙吹雪が舞うような「複雑で予測が難しい動き」の場合、テレビの予測が外れて映像の輪郭が歪んだり、モザイクのようなノイズが一瞬発生したりすることがあります。
ゲームプレイ時の「遅延」
テレビの中で「新しいコマを作り出す」という計算処理を行うため、ほんのわずか(数ミリ秒〜数十ミリ秒)ですが、映像が画面に映るまでにタイムラグが発生します。
テレビ番組を見るだけなら全く気づきませんが、コントローラーのボタンを押してから画面が反応するまでに遅れが出るため、アクションゲームや音楽ゲームなど、タイミングがシビアなゲームを遊ぶ際には致命的なデメリットになります。(そのため、ゲーム機を繋ぐと自動的に倍速機能がオフになる「ゲームモード」を搭載しているテレビが多いです。)
倍速テレビは擬似的に120Hzを作り出しているのか?
本物の「倍速(120Hz)」対応テレビは、物理的なテレビのパネル(画面そのもの)も120Hzの性能をきちんと備えています。 決してコンピューターの技術「だけ」で再現しているわけではありません。
倍速機能は、以下の「ハード」と「ソフト」の両方が揃って初めて成立します。
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ハードウェア(画面の性能): 1秒間に120回の映像切り替えに物理的に対応できるディスプレイパネル(120Hzネイティブパネル)。
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ソフトウェア(画像処理エンジン): 元の60コマの映像を解析し、間の60コマを人工的に予測して作り出すコンピューター技術(フレーム補間)。
つまり、コンピューターがせっかく新しいコマを作り出しても、画面自体にそれを表示するスピード(120Hzの性能)がなければ意味がないため、物理的なスペックも高いものが搭載されています。これが、等倍速テレビよりも価格が跳ね上がる最大の理由です。
安価な等倍速(60Hz)パネルのまま、擬似的に倍速のように見せかける技術も実際に存在し、多用されている。
これは主に「黒挿入(バックライトスキャン)」と呼ばれる技術です。
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仕組み: パネル自体は1秒間に60コマしか表示できない「等倍速(60Hz)」のままです。しかし、コマとコマが切り替わる一瞬のタイミングで、テレビのバックライトを高速で消灯し、「真っ黒な画面」を意図的に挟み込みます。
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効果: 人間の目は、前の映像の記憶が残像として残りやすい性質があります。間に一瞬「黒」を挟むことで目の記憶がリセットされ、残像感が減って映像がくっきりと動いているように錯覚します。
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デメリット: 黒い画面を連続して挟むため、画面全体が少し暗く見えたり、蛍光灯のようにチラチラとしたちらつき(フリッカー)を感じて目が疲れやすくなることがあります。
カタログでの見分け方の注意点
メーカーによっては、この「60Hzパネル+黒挿入」のテレビを、「倍速相当」や「独自の数値(例:モーション〇〇 240など)」といった言葉でアピールしていることがあり、消費者が「本物の120Hzパネル」と勘違いしやすい原因になっています。
テレビを購入する際には、このリフレッシュレートの数値をよく調べることが欠かせません。メーカー側も商品を「良く見せよう」として、消費者に誤解を与えてしまう表現を使います。