最近少しばかり楽しみなマイブームがありまして。
それは、ゲームセンターで景品を取ることです。
最近になって気づいたことですが、ゲームセンターのクレーンゲームには漫画やアニメのキャラクターグッズだけでなく、飲料やお菓子日用品など様々な物品も景品として並べられています。
このような景品は、スーパーで販売されているものだけでなく、アミューズメント専用として作られているものも多くあり、市場に出回らないレアな商品に出会うこともあります。
ふと思ったことは、このような景品を狙う場合にはゲームセンターに行くべきか、パチンコに行くべきか、どちらがお得なのかということです。
結論から言うとすでに答えは出ていて「普通にお店で買う」が最適解であり、景品を目的にするのであればクレーンゲーム>>パチスロといった順番になります。
パチンコ屋に置いている景品は市場で買うよりも割高となっています。
「特殊景品」を狙わないのであれば、パチンコよりもクレーンゲームの方が経済面では優れています。
ギャンブル要素が含まれるクレーンゲームやパチスロでは、運営母体が必ず儲かるように価格が設定されているため、消費者である我々が得をすることはないのです。
一方で、金銭的に最も得をする方法という判断軸とは別に、満足度という評価軸を含めると、必ずしもスーパーで購入するのが最良の選択肢とも言えません。
たとえば、久しぶりに再会した友人と買い物に行く場合に、普通のスーパーではなく、あえてクレーンゲームの景品をとりに行く。この行動には喜び、興奮、楽しさといったポジティブな感情的メリットがあります。
ただお金を払って対価として物品を手に入れることは簡単ですが、手にいれる過程で生じたポジティブな感情には値段をつけられません。
もちろん、必ず景品をGETできる保証はなく、確率、運、実力など様々な要素が必要になるため、ネガティブな結果になってしまうこともよくあります。
それを踏まえた上でも、なぜ人々がクレーンゲームに足を運ぶのかを考えると、感情的メリットと、金銭的メリットのバランスが良いからだと考えられます。
クレーンゲームにハマる人とパチンコやスロットにハマる人は本質的には似ているのでしょう。
実は得することも多いクレーンゲームの景品
ゲームセンターに設置しているクレーンゲームには様々な種類があり、二つのアームを使って少しずつ景品をずらして落下させる橋渡しと呼ばれるものや、ぶら下がっている輪っかをリングに引っ掛けて取るフックタイプのものなどがあります。
このような機械のアームは強さなどを店側で調整することができるため、景品の価格によって難易度を調整しています。
高価な景品はより取りづらく、安価な景品は取りやすいように調整しています。
一般的に市販されている価格と比較して、クレーンゲームで獲得できる景品に費やした金額が高すぎると、「割に合わない」となった顧客は離れてしまいます。
そうならないためにも、お店側はバランスを調整し利益を確保しつつもお客さんに楽しんでもらうという絶妙なバランスを保っているのです。
そんなクレーンゲームの景品の価格に関してはある一定のルールがあり、法律で定められた価格以上の景品を使用できないと定められています。
風営法では、ゲームセンター(アミューズメント施設)で提供できる景品の金額に制限が設けられており、仕入れ価格が1000円以下の物品に限られます。販売価格や市場価格ではなく、業者が仕入れた時の価格が基準になります。
なぜ1000円に設定されているかというと、歴史的背景や社会的な意図があり、法律が社会に与える影響の大きさを知ることができます。
景品の仕入れ価格の上限は、最初から1000円に定められていたわけではなく、元々は500円→800円→1000円と徐々に引き上げられてきました。その背景には、物価の上昇やより多様な景品を扱いたいという業界側の要望もあり、現在の1000円という価格まで徐々に引き上げられてきました。
この1000円という仕入れ価格の上限が設定されて以降、各メーカーがプライズ景品のクオリティを格段に上げ、巨大なぬいぐるみやアミューズメント専用に開発された商品などを目にするようになりました。
「この景品は普通に買ったら2000円以上するんじゃないのか?」というレベルの品質に加えて、1回100円でプレイできるというお手頃感は、従来のクレーンゲームユーザーのみならず、新規のユーザーも取り込むようになりました。
私もそのうちの一人であり、今では1週間に1回ほどゲームセンターに足を運び、新しい景品がないか、取れそうな景品がないかなど楽しみになりました。
そういう意味でも、法律が一個人に与える影響は大きく、行動様式を変えてしまうほどのパワーがあるのです。
家庭用ゲーム機や家電製品、高額フィギュアなどの1万円を超えるような商品を景品にすることができないという規制は、ギャンブル化を防ぐためにもやむを得ないと言えます。
ラウンドワンやGiGO、マンガ倉庫などのクレーンゲームの景品は、ぬいぐるみ、フィギュア、お菓子、日用品などの安価な商品を目にすることもあるでしょう。このような店舗は風営法が適用されるため、景品価格の上限が設けられています。
ほとんどの台で1回100円でプレイすることができ、1回10円や30円といった設定になっているものもあります。
景品を獲得するのであれば、なるべく少ない回数に抑えたいものです。
クレーンゲームには運要素はありますが、実力の要素もかなり大きいです。
たとえば、クレーンゲームの橋渡しと呼ばれる台にはいくつもの攻略パターンがあり、アームの強さやバーの位置などを瞬時に分析してわずか1〜3回で景品を手に入れてしまうようなクレーンゲームプロも存在します。
私も100円でオロナミンC10本入りを獲得したことがあります。普通にお店で買ったら700円はします。
このように、もしかしたらお得に景品をゲットできるかもしれないというギャンブル要素は、人々をゲームセンターに駆り立てます。
クレーンゲームに通うことには他にもメリットがあります。
クレーンゲームのスキルが磨かれ、ゲームセンター専用の景品を手に入れることができるようになるのです。
スキルを蓄積しておけば、ゲームセンターに欲しい景品が流れてきた時に自信を持ってチャレンジできるようになります。お店では売られていないので、クレーンゲームをやるしか選択肢がないのです。
プライズ景品はリサイクルショップや買取店などに出回りますが、中古価格は割高になります。スキルのある人にとっては、中古で買うよりも己の実力でより安く、より楽しく手に入れることができるのです。
備えあれば憂いなし。
来るべき景品に備えてクレーンゲームのスキルを磨いておきましょう。
そのためにも、ゲームセンターやメーカーはもっと多様な景品を開発してほしいと思います。
正直なところ、今のクレーンゲーム景品はワンパターン化されており選択肢が少なすぎるのです。
アニメのワンシーンを切り取ったようなフィギュアやぬいぐるみなど機能的価値を持たない景品が多く、新規顧客を獲得するにはレパートリーに欠けます。
だから私のようなせこいユーザーは、食料、飲料、日用品といった必ず使えるものしか狙いません。
「普段はお店で買わないような商品であってもクレーンゲームだったら欲しくなる」この心理を利用して、もっとたくさんの商品を企画したり、組み合わせたり、新しいゲームを開発してほしいところです。
個人的にまだまだこの業界は過渡期にあると考えており、将来の成長に期待を持っています。
あなたの近くにいる人をクレーンゲームに誘ってみませんか?
きっと楽しいですよ。