この内容は、初心者が不動産投資を始める際の考え方や戦略について、不動産投資家の経験談とともに学びを提供する対談形式の講義内容である。
主に不動産投資の第一歩としてどのような物件に取り組むべきか、物件ごとの特徴やメリット・デメリットを整理しながら、実践的なアドバイスが語られている。
話は、「不動産投資を始めたいが、最初のステップをどう踏むべきか分からない」という初心者に向けて、まずは知識と経験を積むことの重要性を説くところから始まる。
特に区分マンション投資ではその過程が省略されがちであり、現地調査の重要性や、現地に足を運ばずして始めるような姿勢では危険だと警鐘を鳴らしている。
その後、実際の不動産投資家の経験が紹介される。
初めは資金が少ない中、初期費用が抑えられ、利回りが高く、修繕リスクも低いという理由で「トランクルーム」からスタート。
その後、家族所有の古い土地を活用し、建物を壊さず固定資産税の増額を避ける工夫をしたうえで、新築アパートを建設。
アパートは8戸の1LDKで、現在も満室が続いており、その家賃収入を活用して中古アパートの購入や新築アパート建設など、さらなる投資へと展開している。
続いて、収益物件の種類について解説がなされる。
不動産投資の対象は一棟アパートや一棟マンション、区分マンション、ボロ戸建て、賃貸併用住宅、一棟商業ビル、区分事務所、区分店舗、ホテル、工場、トランクルームなど多岐にわたるが、初心者にとっては、商業ビルやホテル、工場のようなテナント系物件は運営が難しく、顧客層も限定的であるため、避けた方が良いとされる。
一棟アパート・マンションのメリットは、部屋数が多く空室リスクの分散が可能で、土地を保有するため評価が出やすく、融資も受けやすい点である。
ただし、物件価格は最低でも5,000万円、場合によっては2億円を超えることもあり、自己資金が乏しい人には不向きである。
また、建物が大きい分、修繕や管理コストが非常に高く、災害時のリスクも大きい。
これらの理由から、一棟物件は上級者向けとされている。
対して区分マンションは、マンションの1室を購入するスタイルで、都心部での投資に向いている。
利回りは低めだが、初期投資が少なく、手軽に始めやすいため初心者に人気がある。
一方で、建物全体の管理には関与できず、収益も限られやすい。
また、入居者が一人のため空室リスクの影響が直に収益に響くことも難点である。
総じて、不動産投資の第一歩は「小さく始めて経験を積む」ことに重きが置かれ、安易に高額な一棟物件やテナント系に手を出すのではなく、現地での調査を怠らず、物件の特性や自分の資金・知識レベルに応じた戦略的な選択が必要であるという姿勢が一貫して説かれている。