日常生活の中でやるべきタスクに忙殺されて疲弊している人は多いだろう。
仕事、家事、育児、雑事など、我々は毎日せわしなくやるべきタスクに追われている。
この状況を打開すべく、複数のタスクを同時にこなすマルチタスクに手を出してしまう人もいるだろう。複数のタスクを同時にこなすことで、より早く効率的に仕事を片付けようという算段だ。
だが、残念なことに人間の脳はマルチタスクをすることはできない。
マルチタスクをしているように見えても、脳の中ではシングルタスクを高速で切り替えているに過ぎないからだ。
それでも「私はマルチタスクができる!」と言い張る人もいるだろう。
それでは、人間の脳はシングルタスクしかできないことを体験していただこう。
人間の脳はシングルタスクしかできない
- 頭の中で三角形を思い描く。
- 線に沿って黒丸を動かしてゆっくり1周する
黒丸を動かすスピードは自由だが、約5秒で1周していただきたい。
三角形でなくとも、四角でも丸でもなんでも良い。
注意していただきたいのが、しっかりと頭の中で映像を思い浮かべながら黒丸を動かすことだ。
おそらく何の問題もなくできるだろう。
次は、「W」の線に沿って黒丸を動かす。
こちらも5秒間かけて頭の中で黒丸でWを描いていただきたい。
こちらも問題なくできるだろう。
では最後に「三角形」と「W」の両方を同時に描いて黒丸を動かしていただきたい。
どうだろうか。
同時に動かそうとすると片方に集中してしまい、もう片方の黒丸を見失ってしまうのではないだろうか。
両方同時に動かせていると思ったとしても、それは脳がそれぞれの図形を高速に切り替えているに過ぎない。
こんなにシンプルなタスクですら、人間の脳は同時に処理することができない。
もしこれができるのであれば...
あなたには脳が2つある。
一点集中術「ラジオを聴きながら運転する」これはマルチタスクではない。