2020年3月には、S&P500が1ヶ月前の高値から32%も下落していた。新型コロナウイルスのパンデミックの影響により経済が停滞している中で、株価もそれに連動する形で下がっていたのだ。
多くのレストランやスポーツイベントが中断され、結婚式をキャンセルした知人もいたという。先行きが不透明な状況の中で「株価を手放すべきか」という不安げなメールが増えていた。
アドバイスを求められた著者は、自分なりの答えを見つける必要があった。
株価が暴落し金融業界がパニックに陥っている中、店のエントランスホールにはたくさんの花を並べている男性がいた。
株価が大暴落し、日々不安で眠れない人がいる中で、この男性はいつもの場所でいつもと同じように花を売っている。
この時の出来事を崩れ落ちる世界に希望を咲かせるエピソードとして著書の中で回想していた。
「パンデミックの状況下でなぜ花が要るのだろうか」
「必要なのは缶詰やトイレットペーパーではないのか」
自分の周りでは希望を失いそうになっている人が大勢いる中で、男性は希望を持って花を売っている。
おもちゃ屋のレジには、スーツ姿の父親が子供の誕生日プレゼントを買うために大きな箱を抱えて並んでいる。
金融界が不安定な時でも実経済は、いつもと変わらぬ日常を送ろうとしていた。
自分の見ている世界から一歩外に出て周りを見渡せば、思ったほど世界は悪くないんじゃないかと思えてくる。
逆境の時こそ希望を見出し、突破口を見つけることが求められる。
ピンチから立ちあがろうともがき苦しむ過程で、メンタルは強くなり暴落でも動じないマインドを身につけることができる。
思ったほど貯金はしなくてもいい