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ロシアが停戦拒否ならロシア製品を輸入している国にも関税100がかけられる!?日本はロシアからどんな製品を輸入しているのか。

トランプ米大統領は、ロシアがウクライナとの停戦に50日以内に合意しなければ、ロシアと取引する全ての国に100%の二次関税を課すと発表した。二次関税とは、ロシア産の石油や天然ガスなどを輸入する国が対象になると考えられ、ロシアの外貨収入を断つ狙いがあると考えられる。同時に、NATO加盟国でアメリカ製兵器(パトリオットなど)の購入を通じたウクライナへの軍事支援の新枠組みも打ち出された。

一方、ロシア上院副議長は「我々の感情には影響ない」とTwitterで反論。ロシア軍は依然として南部や東部での構成を継続しています。

項目 内容
期限 発表から50日以内(7月14日発表)
関税率 対象国のロシア製品に100%
対象品目 石油、天然ガスなど主な品目
支援枠組み NATO経由での米兵器供与(例:パトリオット)
ロシアの反応 対策に動じず攻勢継続、批判は「感情的」と一蹴

50日以内という期限は誰が設定したのか

「50日以内」という起源については、トランプ大統領本人が設定したものであり、アメリカ政府内での合意や国際的な枠組みに基づくものではなく、トラン氏の政治的判断・圧力戦略の一環と考えられる。この50という数字には特に深い意味はなく適当に設定したものだと考えられる。このような自ら期限を切る発言は、外交交渉や経済制裁の場面でよく見られる政治的な駆け引きの一部である。

 

100%近い関税はどのような品目にかけられるのか

今回の発表で、どのような品目が課税の対象になるのかは明らかにされていない。ロシアが輸出している品目は下記のようなものがある。

分類 具体例 解説
エネルギー資源 原油、天然ガス、石炭 ロシアの外貨収入の大部分を占める。制裁の核心的対象。
鉱物資源・金属 ニッケル、パラジウム、アルミニウム、チタン 航空機・電子機器産業などで必須の素材。欧米や日本でも需要大。
化学製品・肥料 窒素肥料、リン酸肥料、アンモニアなど 世界の農業にとって重要。供給減少が食料価格高騰に直結。
軍需・ハイテク部品 精密機器の一部、合金部材など 軍需や産業用途に関連、輸出ルートを通じて第三国経由でも制裁。

ロシア経済の基盤はエネルギー・資源輸出に多くを依存しており、ここを制裁することで外貨の流入を断ち、戦争継続の資金源を削ぐ狙いがあると考えられる。特にヨーロッパやインド、中国などがロシア産エネルギーを輸入しているため、それらの国々に間接的圧力をかける手段にもなる。

 

日本への影響

日本がロシアから輸入している製品が対象になった場合、特にエネルギー資源、LNG(液化天然ガス)、原油、石炭、レアメタルに影響を与える。今後も戦争が継続する場合には、アメリカ市場で取引する際に「制裁対象」とみなされ、米国から関税をかけられる可能性がある。

しかし、日本はすでに多くの対露制裁を実施しており、エネルギー輸入も大幅に縮小している。特にウクライナ侵攻以降、LNGを除いてロシア依存をかなり縮小してきた。

編集部より

今回のトランプ大統領の発表により、ロシアが停戦を受け入れるとは考えにくい。2022年より続いているウクライナvsロシアがこの経済制裁だけで止められるのであれば誰も苦労はしない。ただし、今回の制裁が与えるインパクトは大きいものになる。これまでは、ロシアのみに対して経済制裁がかけられていたが、これからはロシアの肩を持つ国に対しても負担の大きい制裁がかかるからだ。輸出をアメリカに依存している国にとっては特に厳しいものになる。これまで大量にアメリカ向けに輸出されていた物品は他の国への輸出に振り分けられる可能性もある。こうなった場合には、より安く、叩き売りのような価格で売られる可能性もあるので、アメリカ以外の国にはなんらかの形で恩恵が得られるかもしれない。アメリカが買ってくれないのであれば、別の国に多少安くても売るしかないという考えになるからだ。

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