本記事の内容は、「寝ててもお金を生み出す資産型副業:人生100年時代を生き抜く働き方」に収録されています。Kindle unlimited会員であれば、追加料金なしで読むことができます。
目次
他人の商品から自分の商品を売るフェーズへ
これまで紹介してきた副業は、いわゆる広告業です。
他人の商品やサービスを紹介することで得られる成果報酬、人を集められるメディアには対価として広告料が支払われます。
もちろん人を集められるのは素晴らしいことです。
お金を使うのは人です。人が集まればお金の流れが生まれ、経済を回すきっかけにもなります。
ですが、他人の商品を売ることで満足するのではなく、自分の商品を売るというフェーズへ移行すべきです。
先ほどのアフィリエイトを例に挙げて考えてみましょう。
Amazonで販売されている3000円のモバイル機器をブログで紹介したとします。
モバイル機器の紹介料率は2%と定められているため、その商品が読者に購入された場合は、60円のアフィリエイト報酬が発生します。
一方で、モバイル機器をAmazonに出品している販売者は3000円の売上が発生します。
Amazonの手数料や発送料などのコストはかかりますが、間違いなく60円以上の利益は確保できているでしょう。
お気づきでしょうか。
全く同じ商品を紹介して購入されたとしても、アフィリエイトで得られる報酬は高が知れています。
これが他人の商品を売ることの限界であり、効率の悪さです。
もちろんアフィリエイトにはアフィリエイトの良さがあります。
在庫を持たなくて良いことや発想などの手間がないことは、副業を選ぶ上では大きな魅力です。
限られた時間で資産を積み上げるなら、できるだけ労働は減らし、リスクを最小限に抑える努力はするべきです。
ですが、稼ぐことを目的とするのであれば、自分の商品を持つということを視野に入れましょう。
在庫という形あるものである必要はありません。
デジタルコンテンツだって自分の商品です。
今では個人のスキルやノウハウを販売できるプラットフォームがたくさんあります。
身につけたスキルや経験をデジタルコンテンツとしてココナラやnoteなどで販売するのもよくある例です。
いずれ副業の域を超えて本業にすることを見据えているのであれば、自然と意識するようになるでしょう。
ここからは、自分の商品を作る副業をご紹介します。
Kindlleダイレクトパブリッシング
Amazonの電子書籍出版サービスKDP(Kindle Direct Publishing)。
今では個人でも簡単に電子書籍が販売できるようになり、以前より出版のハードルがぐんと低くなりました。
本書籍も私が一人で執筆し、Kindle上にアップロードして販売を開始しています。
誰の手も借りずに一人で電子書籍を販売することができています。
ちなみに、表紙も自作しているため、この書籍の出版までにかかった費用は0円です。
Wordファイルに執筆し、Wordファイルのままアップロードするだけで誰でも簡単にAmazon上に自分の書籍を並べることが可能です。
もちろん売れるかどうかは別の話ですが、一度出版した書籍はAmazon上に残り続けるため、あなたが寝ている間にも購入されることがあります。
出版すればするほど資産となって積み上がっていくのです。
良質な書籍を出版すれば、数年後も読み続けられることだってあり得ます。
1冊だけでは資産としては弱いですが、10冊、20冊と増えていけば、まとまった収益を得ることも不可能ではありません。
電子書籍出版で稼ぐ
Amazon Kindleに出版する電子書籍の価格は、出版者自身で決めることができます。
電子書籍が購入された際のロイヤリティは、35%か70%のどちらかを選択できます。
70%のロイヤリティを選択する場合には、出版する書籍はKDPセレクトに登録することになります。
KDPセレクトに登録すると、Kindle unlimited(Amazon Kindleの定期購読サービス)会員であれば、月額980円で対象の書籍が読み放題になります。
「ロイヤリティ70%を選択してKindle unlimitedは対象外にする」ということはできません。
また、KDPセレクトに登録し70%のロイヤリティを選択した場合でも、99円〜248円の価格の場合は35%のロイヤリティになってしまいます。
必ず249円以上で価格を設定するようにしてください。
KDPセレクトに登録しない場合は、どんな価格設定であってもロイヤリティは35%になります。
つまり、最も売上が多くなるのは、KDPセレクトに登録したロイヤリティ70%の書籍が通常購入された場合です。
ですが、ページ数や価格設定によっては例外もあります。
Kindle unlimited会員であれば、対象の書籍を無料で読むことができるようになります。
それでは、無料で読まれたこれらの書籍に対して収益は発生しないのでしょうか。
そんなことはありません。
Kindle unlimited会員に読まれた場合は、ページ数に応じて収益が決定します。
Kindle unlimited経由で読まれた場合は「KDPセレクトグローバル基金」から収益が充てられます。
この収益システムはAmazon内で決められているため詳細は分かりませんが、1ページあたり約0.5円程度になるようです。
読まれたページ数が増えるほど収益も増えることになるため、文字数が多く・ボリュームのある書籍の方が収益を得やすいでしょう。
1冊の本をしっかりと作り込むことが求められます。
ただし、闇雲に文字数を増やせば良いというわけでもありません。
20万文字の超大作を書き上げたとしても、果たしてどれだけのページ数が読まれるでしょうか。
あなたの読書習慣を振り返ってみてください。
最後まで完読した書籍はどれだけありますか?
ユーザーが読みやすい文字量にして、なるべく読み進めやすいページ数にする必要があります。
電子書籍での文字数は、1.5〜3万文字程度を目安にすると良いようです。
Kindleで稼げるジャンル
電子書籍を出版すればどんなジャンルでも売れるというわけでもありません。
YouTubeと同じように、Kindle内の市場規模を見なければなりません。
Kindleでは、売れやすいジャンルと売れにくいジャンルがあります。
売れやすいジャンル
- ノウハウ
- ビジネス
- 教養・自己啓発
- 副業
- 投資
売れにくいジャンル
- レシピ本
- 小説
本書を読んでくださっている方からすれば意外かもしれませんが、日本人の中でも本を読むのは約5割です。
16歳以上の男女の約47%が1ヶ月に1冊も本を読まないという調査結果があります。(※1)
つまり、本を読まない層に向けた書籍は売れないということになります。
需要のあるところに本を出すのは、出版の基本中の基本です。
本書は副業ジャンルに該当しますが、試しにKindleストアで「副業」と検索してみると1万件以上の書籍がヒットしました。
もちろん、関連する書籍が芋づる式に検索結果に表示されるため、副業とはズレた書籍も表示されますが、これらは全て競合になります。
恐ろしい数の書籍の中から、あなたの書籍を買ってもらわなければなりません。
副業ジャンルは、個人で出版される書籍も多く、そのほとんどがKindle unlimited対応になっています。
普段から本を読む人は、Kindle unlimted会員になっているでしょう。
できるだけ無料の範囲内で本を読もうという意識が働くため、個人で出版されている本はお金を出してまで読みたくないと考えます。
どうしてもKindle unlimited対応にしたくない場合は、価格は500円以下に抑えるようにしましょう。
「500円の35%では175円にしかならないじゃないか!」
と思っている方も多いでしょうが、500円でも基本的には滅多に売れません。
99円にしてもなかなか売れません。
そして、Kindle unlimited対応にしても無名の人が書いた本はなかなか読まれません。
厳しいですがこれが現実です。
表紙を作り込む
売れない書籍を少しでも売れやすくするために、本の表紙を作り込むという方法があります。
多くの人は、絵を描いたりデザインを設計したりすることはできないでしょう。
そのような場合には、表紙だけを外注して一際目を引くプロの仕上がりにしてもらうこともできます。
スキルのフリマアプリ「ココナラ」を探せば、3000円〜7000円の価格帯で商業レベルの本を表紙を作ってくれる方が見つかります。
自分で表紙をデザインできるツールがない場合や、ハイクオリティな表紙にして売れる電子書籍に仕上げたい場合は利用してみると良いでしょう。
ちなみにこの書籍の表紙は「Canva」というWebサービスを利用して作成しています。豊富な画像テンプレートがあり、Kindle以外にも様々な用途での商用利用が可能です。